2017年1月3日火曜日

あけましておめでとうございます。

昨年もたくさんのご縁をいただきまして、
ほんとうにありがとうございました。



「ニホンミツバチのことを知りたい」という方がわざわざ
足を運んでくださったり、ワークショップを通じて興味をもってくださった方にたくさんお会いすることができました。

昨年はウィルスなどの流行により、蜂群の大半を失い、
採蜜は中止を余儀なくされ、
私達にとっては試練の年となりました。

今年は、
唯一残った蜂群の越冬を願い、新たな蜂群との出会いを待つ、
自然の営みを見守る一年になりそうです。





自然は環境の変化に非情なほど、敏感です。
当たり前ですが、美味しい蜂蜜が食べたい、などという人の都合なんておかまいなしです。
ですが、もともと古くから日本の森に住むニホンミツバチ、
昨年起こった一連の現象も、彼女たちの
「種の存続」のためにした選択であるようにも思えます。

私達が「ニホンミツバチ」についてお話しするとき、
さまざまなことに心を砕いています。
押し付けにならないように。
ミツバチにも人に対しても「過剰な期待」をかけない。
伝えるのはニホンミツバチの「日常」であること。

お会いした方にはお話ししていますが、
私達がニホンミツバチに出会い、興味を持ったきっかけには
すこーし、不思議なエピソードがあって、

聞いてくださった方から
「それはすごい」「おもしろい」と言って下さった方もいました。

でも、それは積極的にお伝えはしていません。
ニホンミツバチの暮らしと同じで、
出会い方はどうであれ「自然」の一部としてそこにあってほしいからです。

あくまで、お伝えしたいのは「私達」のことではなく「ニホンミツバチ」のこと。

でも「ミツバチは攻撃してくる」という先入観もまだまだ根強いですし、
男女問わず、虫嫌いという方も多くいらっしゃいます。
ものごとにはそれぞれタイミングがありますから、
興味を持った時、身近にいることがわかった時に、
一緒にお話しできればと思っています。

ニホンミツバチは、ひまわりやコスモスなどの大きな花ではなく、
道端に咲く、名も知られていないような小さな花に頻繁に訪花する習性があります。
生存競争の中にいるけど、防衛のための針を持ちながら必要以上の荒さや必死さはなく
つねに「足るを知る」を体現しているように思います。

ニホンミツバチについて、関心を持ってくださる人に出会うたび、
そして一緒に時間をシェアするたびに、うれしくて
つい「もっと、出会いたい、伝えたい」と思ってしまいがちです。
でも、その感情はいつか誰かへの「押し付け」になってしまう。

日本という風土に昔から根付いてきた、自然の循環が
100年後、1000年後、ささやかでも、そこに或るように、
一緒に暮らしてゆきたいと思います。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


~さといろ本舗~

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